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ラーニングピラミッドは正しいのか!?National Training Labolatory(アメリカ国立訓練研究所、NTL)

投稿日:2019年9月21日 更新日:

みなさんは『ラーニングピラミッド』というものをご存じでしょうか?

 

これは7つの学習スタイルごとの学習定着率をピラミッド階層に表現したもので、National Training Labolatory(アメリカ国立訓練研究所、NTL)といういかにもな機関が発表した概念です。

 

最近の“学習系”の書籍でよく引用されているものなので、一度は聞いたことがあるかと思います。

 

しかし、このピラミッドには少しだけあやがついているのも事実

 

この点を加味して、我々はどのように利用すればいいのかを考察しましょう!

 

 

ラーニング・ピラミッド

まずは、こちらの図をご覧ください。

(図:ラーニングピラミッド ※自作

 

7つの学習スタイルと、学習定着率(%)について整理したピラミッド状のものです。

 

上層は学習定着率の低いものになっており、下の階層になるほど学習定着率が高いことを示します。

・Lecture(講義) 5%
・Reading(読書) 10%
・Audiovisual(視聴覚) 20%
・Demonstration(デモンストレーション) 30%
・Discussion Group(グループ討論) 50%
・Practice Doing(自ら体験する・練習) 75%
・Teaching Others(人に教える) 90%

 

こうしてみると、講義を聞くだけでは、定着率はカスほどのものしかないですね!

 

そして、やはり他人に教える行為が一番定着率が高いのですね。

 

・・・では、実際にこの図のエビデンスの強弱はどうなんでしょうか?

 

エビデンスは弱い?

結論から言うと、エビデンスはめっちゃ弱いで

 

データ的な論拠を探せば探すほど壊滅的な雰囲気です。オドロキデス。

 

素人的には先に挙げた図の原理だけ知っていれば、『講義を聞いたり読書するより、人に教える方が10倍以上効果あるんだぜ!』で終わっても良いと思います。

 

しかし、もう少しエビデンスを意識した理解だと、『あ~、ラーニングピラミッドね。人に教えて学習した方が効率が良いって考えね。それもあるよね。まぁ、そこそこ参考になるよね。』程度の捉え方になります。

 

理由は、そもそも上図のようなピラミッド図は、元の出典データが歪曲して作成されたものだからだそうです。1)

 

この点にご興味があれば、土屋 耕治氏(南山大学人文学部心理人間学科 講師)を検索いただければと思います。

 

めちゃめちゃ参考になります。

 

この事実を知っているだけでも見方が少し変わります。

 

感覚的にスッと落ちるのはなぜ?

ということで、論拠的にはズタボロな印象のあるラーニングピラミッドですが、今一度見返してみると感覚的にスッと落ちるのはなぜでしょうか?

 

それは、みなさんが感覚的に経験してきたからではないでしょうか?

 

『そりゃ、人に教えるとなるとプレッシャーがかかるし、質問が来たら答えなきゃいけないし、嫌でも学習効果は高いよね。』

『講義って一方的だし、途中でグループ討議があったりした方が緊張感が増して理解度が高まる気がする。』

って意見が多いかと思います。

 

そう、実はそれはヤーキーズ・ドットソンの法則と言われる別の心理効果が働いているからだと思われます。(ヤーキーズ・ドットソンの法則については別で解説)

 

ということで、ラーニングピラミッドは論拠的には怪しいけど感覚的に正しいだろうから、そこまで変な考え方じゃないよってのが一般的な賢者の捉え方のようです。

 

活用方法

ラーニングピラミッドの数値や項目についてはかなり怪しい部分があることがわかりました。

 

といいつつも、論拠が弱いだけで、経験的にかなり正しいと思われる理論ではあるよね?と捉えることができます。

 

このラーニングピラミッドの妥当性が叩かれている理由は、これからの時代に必要な学習スタイルであるアクティブ・ラーニングの重要性を後押しする根拠となっている理論だからだそうです。

 

子育て中の親としては、耳を大きくしたい情報ですな!

 

アクティブ・ラーニングとは、ラーニングピラミッドのグループ討論50%、自ら体験する・練習75%、人に教える90%の部分のことです。

 

要は、教育分野において『従来の『知識の量』が評価されるのではなく、『知識を通じて発想すること』に評価の比重を持って行きましょう。ですので、知識を詰め込む学習スタイルではなく、学びを通して得たモノを自ら発表しましょう。』という方針にかじ取りをしているため、このアクティブ・ラーニングが超推進されているわけです。

 

そこで、教育分野の専門家から、その根拠となるラーニングピラミッドにあやが付いたのですね。オソロシイ・・・

 

最後に、アメリカを始めとした先進国においてアクティブ・ラーニングの重要性は疑いようはないものなので、その根拠となるラーニングピラミッドは少し怪しいぞ、くらいの捉え方でOKです。

 

このように、巷に溢れた正しかろう情報も、突き詰めればエビデンスに欠けていたりします

 

みなさんも情報リテラシーを高めて、情報爆発時代を適用に賢く生き抜くすべを身につけましょう♪

 

私も精進いたします。

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