『エビデンス』の基礎知識/『専門家が言っている。』はあてにならない?

当サイトでは、子育て情報や心理術・ビジネスハウツーなどを多く取扱うシーンがありますので、方針として「科学的根拠を持つ有益な情報を厳選したい」と考えております。

 

しかし、巷では“科学的根拠=エビデンス”という用語について、誤用されている節がありますので、しっかりと定義を確認しておきます。

 

科学的根拠の強弱は4ランクに分類される

最強の科学的根拠『複数のランダム化比較試験を統合したメタ分析』

メタ分析とはメタアナリシスのこと。メタアナリシスとは、複数の研究の結果を統合し、より高い見地から分析すること、またはそのための手法や統計解析を指します。

取扱う研究分野や研究者によりメタ分析、メタ解析とも呼ばれたりします。個人的にはメタ分析の方が呼びやすくて好きですね。

特に、ランダム化比較試験のメタ分析は、根拠に基づく医療分野において、最も質の高い根拠とされております。

 

ちょっぴり弱めの科学的根拠『ランダム化比較試験』

ランダム化比較試験とは、可能な限り評価のバイアス(かたより)を避けて、客観的に効果を評価することを目的とした研究試験方法のことを指します。

例えば、研究対象を「30代の男性、健康状態も類似している人。」といった似た人に絞り、片方の群(グループ)にはある特定の薬を与え、もう片方の群には何も与えないといった状況を作り出し、その効果を検証する方法があります。

ちょっぴり弱めと表現しておりますが、それはランダム化比較試験を統合したメタ分析より劣るという意味で、科学的根拠のレベルはかなり信用してもいいと考えられます。

 

だいぶ弱めの科学的根拠『観察研究』

観察研究とは、ある集団におけるデータを集めてきて、特定の事項についてグループ分けを行い、その数年後にどうなっていたか(例えば“病気にかかっていたか”など)を調査する研究手法を指します。

これはとてもエビデンスが弱いとされており、その理由は、本当にその事項が原因で数年後に特定の傾向が出現したかわからないという点です。

例えば、リンゴの摂取量が多い群とリンゴを全く摂取しない群とを『リンゴと糖尿病との関係性』という命題で観察研究したとします。しかし、得られた結果は、実はリンゴ以外の要素(地域差、人種、年齢、性別など)が原因となっている可能性があります。

 

全くあてにならない科学的根拠『個人の経験談、専門家のエビデンスにもとづかない意見』

これはもう科学的根拠ではないですから、信用するかどうかは、その意見のウラに隠された根拠がなんなのかを聞く必要があります。

とはいっても、病院の先生の意見を全て否定するわけではありません。数々の研究成果を勉強した方の意見ですので、一つ一つに『先生、その科学的根拠はなんでしょうか?』といった質問をすることは失礼ですし、先生もいちいち『こういったメタ分析により証明されております。』なんて説明を、患者にするわけがありません。

例外的に、がんや難病といった場合の治療方法の説明や、治療方法の選択についてはしっかりと説明を求めたほうが良いでしょう。

 

 

最強のエビデンスまとめ

ということで、最強のエビデンスはランダム化比較試験を統合したメタ分析となります。

テレビや雑誌、書籍を見る際には『エビデンスは何か?』をしっかりと意識して確認しておけば、一過性の流行りなどに騙されることがなくなり、安心して生活することができます。

ちなみに、「この根拠はメタ分析により証明されております。」なんて言われても、それが複数のランダム化比較試験によるメタ分析なのか、観察研究のメタ分析かによって、エビデンスレベルに大きな差が出ることに注意が必要です。

 

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